ほるもん 植物ホルモン擬人化まとめ

オーキシンサイトカイニンジベレリンエチレンアブシジン酸ブラシノステロイドジャスモン酸フロリゲンストリゴラクトンストマジェンサリチル酸


すとまじぇん
(ストマジェン)

巣鳥護と同時期に編入してきたメガネの女の子。飛び級のため14歳にして高等部の秀才。

すとまじぇんです、1年生です。ええっと、私は植物の葉っぱにある、気孔という穴を増やす能力を持っています。植物は気孔から余分な水分を出したり、二酸化炭素を吸って光合成に使ったりするんですよ。実はまだ正式な学生ではないのですが、特別に皆さんの仲間にいれてもらいました。先輩たちに追いつけるようがんばります!
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プロフィール

名前:すとまじぇん(愛称:じぇんちゃん)
年齢:14歳
身長:155cm
趣味:一人鍋
能力:植物の呼吸を操る

ストマジェンは、植物の葉の表面にある気孔(きこう)の形成を調節するペプチド性のシグナル分子です。気孔は二酸化炭素を取り入れたり水分を蒸散させたりする重要な器官で、ストマジェンはその数を増やす働きを持ちます。環境に応じたガス交換や光合成の効率を調節するために役立ち、植物が成長するうえで欠かせない役割を担っています。

もっと詳しくストマジェン [ Stomagen ]
気孔の増加
ストマジェンは、

植物の気孔形成を促進するペプチドシグナルである。

正式(普遍的)な植物ホルモンという訳ではない。従来の植物ホルモン(オーキシンやジベレリンなど)とは異なり、ストマジェンは小型ペプチドとして機能する点に特徴がある。気孔は葉の表皮に存在し、二酸化炭素の取り込みや水分の蒸散を制御する器官である。したがって、気孔の数や配置は光合成効率や耐乾燥性に直結する。ストマジェンは、この気孔形成を積極的に促す因子として働く。
ストマジェンは45アミノ酸の分泌性ペプチドで、102アミノ酸からなる前駆体から生成する。植物の葉肉組織(特に葉の中層細胞)で合成され、表皮へと分泌される。

気孔形成の正の制御因子であるストマジェンと負の制御因子であるEPF2という2つのシグナル伝達ペプチドが、同じ受容体キナーゼERECTAを用いて気孔形成を微調整していることが分かっている。

これら2種類のペプチドは共に、ERECTAとその共受容体TMM(TOO MANY MOUTHS)に同程度の親和性で結合するので、受容体への結合に関してこれらは互いに拮抗することになる。
また、ストマジェンの働きは光環境や二酸化炭素濃度とも関連している。光合成に必要なCO₂取り込みを増やす条件下ではストマジェンが積極的に作用し、逆に乾燥や高CO₂環境では抑制シグナル(EPF2など)が優勢となる。こうして植物は気孔密度を環境に応じて柔軟に調整している。
近年の研究では、ストマジェンを人為的に操作することで光合成能力の強化や収量向上につながる可能性が指摘されている。一方で、気孔数が増えることは蒸散量の増大を意味するため、耐乾燥性の低下を招く可能性もある。そのため、農業応用に向けてはバランスを取った調節が重要と考えられている。

Fig: Ohki S, Takeuchi M & Mori M. The NMR structure of stomagen reveals the basis of stomatal density regulation by plant peptide hormones. Nature Communications 2, Article number: 512 (2011).