
嵯利 治流
(サリチル酸)
最近学校に戻ってきた問題児。正義感と連帯感が強く仲間思いだが、短気で怒らせると一番怖い。あぶ・じゃす・ちるの仲良し(?)3人組の一人。
嵯利治流、2年生だ!植物がばい菌によって病気にかかったとき、植物全体に危険を知らせて病気と戦う準備をするんだ。これを「全身獲得抵抗性」っていうんだけど、あたしの特徴の一つかな!実は人間用の医薬品にも使われてるんだぜ!あぶしじんやじゃすもんとは植物を守る仲間同士なんだ。たまに喧嘩もするよ。でも喧嘩するほど仲が良いって言うだろ?



プロフィール
名前:さりちる(愛称:ちるちる)
年齢:17歳
身長:156cm
趣味:スポーツ全般
能力:植物の病気を治す

サリチル酸は、植物が病原体に感染したときに作られ、防御反応を強める植物ホルモンです。病気が広がらないように細胞を壊して感染を封じ込めたり、全身にシグナルを送って抵抗力を高めたりします。また、花の開花や老化の調節にも関わります。アスピリンの原料としても知られ、植物の「免疫」を支える重要なホルモンです。
もっと詳しくサリチル酸 [ Salicylic acid/SA ]
病害応答
病害応答

SAの主な作用は、
病原体感染時の防御応答の活性化である。
植物は寄生菌の感染を認識すると、感染部位で活性酸素種やSAの生成を伴う過敏感反応(HR: hypersensitive response)と称されるプログラム細胞死を誘導し、周辺領域への感染拡大を阻止する。また、感染部位でSA濃度が上昇すると、PR(Pathogenesis-Related)遺伝子群の発現が誘導され、抗菌ペプチドや酵素が生成される。これにより局所的な感染防御だけでなく、植物全体に防御状態を伝達するSARが成立する。
また、SAはJAやエチレンと相互作用し、病原体の種類に応じて防御戦略を切り替える役割も果たす。植物におけるSA生合成経路はまだ完全には明らかになっていないが、二つの合成経路が提唱されている。一つ目はイソコリスミン酸経路であり、細菌と同様にSAはコリスミン酸からイソコリスミン酸を介して合成される。二つ目はコリスミン酸由来のフェニルアラニンよりフェニルアラニンアンモニアリアーゼの働きにより開始されるフェニルプロパノイド経路である。
SAの制御因子としては、近年NPR1(Nonexpressor of PR genes 1)が中心的役割を果たすことが明らかになった。通常はNPR1はCullin3(CUL3)型E3ユビキチンリガーゼ複合体のアダプターであるNPR4と結合することで、核内で恒常的に分解される。SAR誘導時には酸化還元状態の変化により細胞質で蓄積したNPR1オリゴマーはモノマーへと還元され、核内に移行する。NPR1はTGA等の標的転写因子(TFs)を介してSA応答性遺伝子群の発現を誘導する。このようにNPR1はSA濃度依存的に分解制御を受け、標的遺伝子発現を行っていると考えられる。
近年の研究では、SAが病害抵抗だけでなく、光環境や温度、老化プロセスにも関与することが示されている。また、JAやエチレンと拮抗的に作用することにより、防御反応と成長制御を統合することが明らかになっている。さらに、SAの外部投与や遺伝子操作によって作物の耐病性を高める試みも進んでおり、農業応用上の重要性が増している。